⑨不登校だと高校には行けない?その2
⑨不登校だと高校には行けない?その2
その1で言いました、
「(1)不登校だと高校にいけなくなってしまうから、甘えていないで早く通え(内心で、本当は入れる高校もあるのだけど、今は言わないよ)」と言う先生について考えてみます。
この考え方の最大の誤りは
「不登校=甘えている」と決めていることです。
思い込んでいる、と言ってもいいです。
そうではない場合、取り返しがつかない不信感をもたらすことになります。そういう危険性を考えていない発言です。
実際に、ゆいまーる学園へ通う、または、相談する場合、とても甘えているとは言えない状況ばかりです。
園児や小学生と同じような感覚で、甘えさせないで厳しくやればなんとかなる、というのが前提になっています。しかし、その年齢は過ぎています。
これでなんとかなるのは、先生が恐いから仕方なく言うことをきくからですが、先生よりもっと大きな存在になった生徒同士の人間関係(象徴的に教室と言ってもいいですね)の方が恐くなっているわけなので、先生の思った通りにはいきません。
さらに次の誤り。
不登校になってしまって落胆している 生徒は、自分の未来についても大変悲観しています。
その心境の生徒に、高校へは行けない、と言うのは、おまえの未来はない、というように聞こえ、やはりそうなのか、と思わせます。
泣きっ面に蜂、というのは痛いけど回復は早いだろうというイメージですが、未来はない、と言うのは、片足骨折している人の、別の足を蹴っているように僕は感じます。
三つ目は、誤りと言いますか、やはり知っている情報はちゃんと伝えないといけないと思います。
つまり、不登校で入れる高校があり入る方法があるのにそれを知りながら、「高校に行けなくなる」という言い方は断言に近く、時々にしか話す機会のない不登校中の生徒にこういうのはやはり大きな危険を伴います。